鳥インフルエンザ
**オオハクチョウがA型(H5N1亜型)鳥インフルエンザウイルスで感染死した件**
秋田(十和田湖畔)及び北海道(別海町野付半島、サロマ湖畔)でオオハクチョウの死亡個体からH5N1亜型鳥インフルエンザウイルスが分離されました(環境省報道資料より)。秋田及び北海道は渡り(北帰行)の途中と考えられること、通常強毒性H5N1亜型鳥インフルエンザウイルスを感染させると数日で死亡すること、及び発病数が少ないことから、秋田以南で少数羽が感染したと推測されます。なお、青森(十和田湖畔)のオオハクチョウの2サンプル(4月18日に衰弱した状態で発見されて2日後に死亡した1羽と、5月8日に死体が見つかった1羽)からH5N1亜型鳥インフルエンザウイルスが検出されたとの報告がありました(5月22日青森県HPより)。
我が国では平成16年1月79年ぶりに高病原性鳥インフルエンザ(A型H5N1亜型)の発生が山口で認められ、次に大分、京都と続き、平成19年1月に宮崎、2月に岡山の養鶏場で確認されました。熊本では同年3月、野生のクマタカからH5N1亜型鳥インフルエンザウイルスが分離されましたが、クマタカは九州より北の低山の森林で繁殖する留鳥ですので、感染源ではあり得ません。今回(平成20年4月)も、渡り鳥のカモがH5N1鳥インフルエンザウイルスを日本に持ち込み、シベリアなどの北方に戻る途中のオオハクチョウに感染させた疑いがあるとの報道がありますが、実際はどうなんでしょうか。渡り鳥(カモなど)からウイルスが分離されたのでしょうか。環境省などで調査しているようですので、調査結果の生データがそのまま報告されることを望みます。
感染経路等調査ワーキンググループが設置されました(5月21日環境省HPより)。
鳥インフルエンザとして知られるA型H5N1亜型ウイルスは、近年世界中で、鳥類の間に広がっています。そこで渡り鳥が注目され、鳥インフルエンザを地球規模で広げる運び屋ではないかと疑われるようになりました。しかし、科学的な調査、研究により、ほとんどの地域(全てではないにしても)において、ウイルスを増殖し、保存し、運搬してきたのは主に家禽類で、その取引により流行が広まったことが明らかにされています(国連環境計画(UNEP)の「移動性野生動物の種の保全に関する条約(CMS)」事務局長ロバート・ヘップワース 氏による(MSN産経ニュースより)。
欧州ではロイター等の報道によると野生のカモや白鳥からH5N1鳥インフルエンザウイルスが分離されたとのことですから、これら野鳥が家禽の感染源となっているのでしょうか、逆に家禽がカモや白鳥の感染源なんでしょうか。
中国やインドネシアでは家禽・家畜や野鳥(野生動物)の間で鳥インフルエンザウイルスが広がり常在化している様にも思えます。断片的な報道しかないので、推測するしかありませんが、何が感染源という段階ではもはやないようです。
日本では流行が散発的で、鳥インフルエンザウイルスが家禽や留鳥に常在化しているとは思えません。そこで渡り鳥が感染源として疑われますが、今のところ渡り鳥だとは断定できる調査報告はありませんので、海外からの人・ものの移動や家禽類の取引も含めて調査することが必要ですね。
韓国で分離されたH5N1鳥インフルエンザウイルスと秋田のと遺伝子配列を比較したところ99.7%以上一致し、ほぼ同一とのことですが、ロシアのとはどうなんでしょうかね。
(深谷の皆さん、ハクチョウさんへの給餌は、止めろという人もいると思いますが、続けてくださいね。欧州で「炭坑のカナリア」扱いされているようにハクチョウさんは被害者です。加害者ではありません。)
(追加)科学ニュースあらかると「鳥インフルエンザへの「無理解」は社会にとって危険だ」 08年04月29日(火)という記事がBlogにありましたので、参考にしてください。現在はスペインカゼが流行する前の状況と同じと考えてよいのですから、情報を正確に伝えること、伝わることが重要です。
http://www.mypress.jp/v2_writers/beep/story/?story_id=1629182
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